
1861年に最初のパフォーマンスが上演されて以来、BAM(Brooklyn Academy of Music)はBrooklynのパーフォーミング・アートの中心として、アマチュアも含め多くの芸術家を迎えてきました。創立当初はBrooklyn HeightsのMontague Streetにあり、主にThe Philharmonic Society of Brooklyn(オーケストラ)の本拠地として2200人収容の大ホールで演奏会が行われていましたが、1903年11月30日の大火災によって旧BAMは焼失してしまいます。その後New York Times に掲載されたBAMの芸術活動に対する功績を惜しむ記事によって、その日のうちに株価は急上昇、すぐに再建築の準備がすすめられました。新しいビルはファッショナブルでBrooklynのビジネス街でもあるFortGreene地区のLafayette Avenueに建てられます。1908年秋には盛大にオープニングイベントが催され、Enrico Caruso もMetropolitan Operaの作品、Gounod's Faustをガラ・コンサートで披露しています。
しかし、第2次世界大戦後、アメリカの大都市圏の荒廃に伴い、BAMは常客や後援者達を徐々に失ってゆきます。施設は語学学校の教室やマーシャル・アートの練習場として利用されるようになり、以前のような華やかなコンサートやオペラが上演されることも無くなっていきました。しかし、その後1967年にエグゼクティブ・ディレクターとして就任したHarvey Lichtenstein の32年間にわたる努力によって、BAMは次第にパフォーミング・アート・センターとしてのより積極的な活動を取り戻すことに成功、インターナショナルかつアバンギャルドなショーを披露するBrooklynで最も集客力のあるシアターとして復活をとげました。
現在BAMは、大ホール、Howard Gilman Opera House (2109席)をはじめ、the Harvey Lichtenstein Theater など、年間を通してさまざまな分野の音楽アートが上演されています。
毎年秋に行われるthe Next Wave Festivalはアバンギャルドな作品を集めることで特に有名で、2007年シーズンには日本からの舞踏カンパニー、山海塾も"KAGEMI"の公演を行いました。
春にはオペラや演劇、ダンスを中心とした作品が毎日上演され、さらに講演会やコミュニティープログラムといった様々な活動が行われています。また、4つのスクリーンを備える映画館、BAM Rose Cinemasや、JAZZやロックの生演奏が楽しめるBAM Cafeもあり、芸術活動にあまり馴染みのない人でも気軽に足を運ぶことがでます。若者はもちろん子供からお年寄りまで楽しめるカルチャーセンターの役割も果たしているような感じでしょうか。マンハッタンで次々に登場している味気ない映画館に比べて、壮麗で上品な造りのBAM Rose Cinemasで映画を楽しむのはなかなかのもので、Cafeとあわせてデートコースにもぴったりです。